三菱UFJフィナンシャル・グループ
銘柄コード 8306業種 銀行業市場 東証プライムサイズ 大型株
配当利回り
4.28%
2026年6月3日(FY2025有価証券報告書確定値・FY2026決算短信確定値・FY2027会社予想含む)
一株当たり配当金
増配率 16.9% 10年減配なし
何の会社?
- 総資産413兆円(FY2025)。国内最大・世界有数の総合金融グループ。三菱UFJ銀行・三菱UFJモルガン・スタンレー証券・三菱UFJ信託銀行などを傘下に持つ
- グローバル展開が特徴。タイのアユタヤ銀行(約76.88%出資)・フィリピン・インドネシア等、東南アジアを中心に海外金融機関を持ち、海外収益比率が高い
- 銀行業の収益は純金利収入(貸出金利−調達金利の差)・手数料収入・トレーディング収益等で構成。金利上昇局面では純金利収入が大幅に増加する収益構造
- 2024年以降の日銀の利上げ方針転換が追い風となり、純金利収入・投資収益が急増。EPS・ROEともに過去最高水準を更新中
- 株主還元を積極化。自社株買い・配当増額を継続。FY2026に配当86円(前年比+34%増配)を実施、FY2027予想は96円(+12%増配)
景気敏感株
魅力ポイント
- 配当が5年で3.4倍に急増。FY2021の25円からFY2026の86円へ。FY2027予想は96円(+12%増配)。EPSの急成長に連動した配当増額で、配当性向は40%台を維持しており無理な増配ではない
- 日本の金利上昇が構造的な追い風。利上げが継続されれば純金利収入の増加が見込まれる。EPS急成長(FY2020の41円→FY2026の213円、5.2倍)の背景にある金利環境の変化は中期的に継続する見通し
- 配当利回り4.3%(FY2026確定86円ベース)。高配当株の基準(3%以上)をクリア。自社株買いと増配の両輪で株主還元を強化する方針を明示
株価
現在株価
2,010円
時価総額
24,253億円
株価はFY2025有報時点で約2,010円と推定される(PER12.56×EPS160.01円ベース)。PBRはFY2020の0.32倍から急上昇し、FY2025には1.13倍と解散価値を超えた。「PBR1倍割れの銀行株」という過去のイメージが変わりつつある局面(※株価は推定値、最新は証券サイト等でご確認を)。
EPS(1株当たり純利益)・配当性向
FY2020のEPS40.95円(コロナ禍・信用コスト増)を底に、FY2021は60.49円に回復。その後FY2022(88.44円)→FY2023(90.72円)→FY2024(124.64円)→FY2025(160.01円)→FY2026(213.17円)と急加速。日本の金利上昇と海外収益拡大が急成長を牽引。EPS成長に連動して大幅増配が続いており、配当性向は40%台で安定している。
売上高・営業利益率
ROE(自己資本利益率)
銀行の「収益(revenue)」は純金利収入・手数料収入・トレーディング収益等の合計であり、製造業の売上高とは性質が異なる。FY2023以降に急拡大しているのは金利上昇・海外収益増・一部会計区分変更による影響。重要な指標はEPS・ROE・経常利益の絶対水準と成長率であり、売上高の増減はあくまで参考値として見ることを推奨。
配当利回り推移
予想PER
12.56倍
過去10年平均: 9.8倍 / 類似企業PER: 10.5倍
PBR
1.13倍
自己資本比率
5%
営業CF黒字
9年(FY2024のみマイナス。銀行CFは貸付・預金増減を含むため変動が大きく、製造業とは解釈が異なる)
連続増配
5年
PER12.56倍は過去10年平均(9.8倍)より高いが、EPS急成長を考慮すれば割高とは言えない水準。配当利回り4.3%(FY2026確定86円ベース)は高配当株基準をクリア。自己資本比率5.0%はスクリーニング基準外だが銀行の業種特性によるもので、健全性の問題ではない。FY2026はPBR1.1倍で取引されており、バリュー株としての側面は薄れてきた。
気になるポイント
- 自己資本比率5.0%はスクリーニング基準(50%以上)に当てはまらない。ただし銀行業はBIS自己資本比率(バーゼルIII)という独自の健全性指標を使う業種。総資産の大半は顧客から預かった預金であり、製造業の財務指標をそのまま適用することはできない
- 金利環境が逆風に転じた場合のリスク。業績急回復の主因は金利上昇。もし日銀の利上げが止まる・あるいは逆回転した場合、純金利収入が縮小して業績が悪化するシナリオは念頭に置く必要がある
- ROEがまだ10%前後。FY2026推定で11%台だが、欧米大手銀行(15〜20%)や国内ライバルのSMFGと比べて見劣り感がある。構造的に巨大な総資産規模(413兆円)がROE向上の壁になっている