稲畑産業
銘柄コード 8098業種 卸売業(化学品専門商社)市場 東証プライムサイズ 中型株
配当利回り
4.04%
2026年6月1日(FY2025有価証券報告書確定値・FY2026決算短信確定値・FY2027会社予想含む)
一株当たり配当金
増配率 13.5% 10年減配なし
何の会社?
- 住友化学グループの化学品専門商社(1890年創業)。合成樹脂・化学品・IT関連材料・生活環境分野を取り扱う
- 主力の合成樹脂部門では、プラスチック原料・樹脂製品を製造業者に供給。国内有数の化学品流通ネットワークを保有
- IT関連材料(ディスプレイ・半導体向け材料)や医薬・農薬原料など、高付加価値品にも注力
- 欧米・アジアに海外拠点を持ち、グローバルサプライチェーンの構築に取り組む
- 住友化学との協業により安定した仕入れ源と顧客基盤を確保。商社として独自の付加価値サービスも展開
景気敏感株
魅力ポイント
- 10年で配当3.5倍超。FY2016の36円からFY2026の128円へ約3.6倍に増加。8年連続増配(FY2019〜FY2026)。FY2027予想は143円(+12%増配)とさらなる拡大見込み
- 明確な割安バリュエーション。PBR0.83倍と解散価値以下、PER8.7倍と市場平均を大幅に下回る。配当性向は30%台を維持し、増配余力も十分
- 10年以上の無減配実績。FY2016以降の10年間で一度も減配なし。FY2017→FY2018は横ばいが1年あったが、その後は一貫して増配を継続
株価
現在株価
3,165円
時価総額
1,732億円
株価はFY2025有報時点で約3,165円と推定される(PER8.7×EPS363.9円ベース)。PBR0.83と解散価値以下で長年取引されており、「割安放置銘柄」の典型的な姿。FY2026確定後(128円増配)・FY2027予想(143円)を踏まえ、株主還元の評価が高まる局面に入りつつある(※株価は推定値、最新は証券サイト等でご確認を)。
EPS(1株当たり純利益)・配当性向
FY2016の152円からFY2026の385円へ約2.5倍に成長。ただしFY2022の374円はコモディティ価格高騰による特需的な数字で、FY2023は343円へ反落。FY2024〜FY2026は362→364→385円と安定成長軌道に戻っている。EPS成長に連動して配当が増え続ける構造は一貫して維持されている。
売上高・営業利益率
ROE(自己資本利益率)
売上高は化学品市況に連動しながらも拡大基調で、FY2025は8,378億円(FY2016比+45%)に達した。FY2026は小幅減(-0.6%)でほぼ横ばい。FY2027予想は8,900億円(+6.9%)。商社の利益率は構造的に低いが、売上規模の拡大とともに利益も着実に積み上がっている。
配当利回り推移
予想PER
8.7倍
過去10年平均: 8.2倍 / 類似企業PER: 10倍
PBR
0.83倍
自己資本比率
47.1%
営業CF黒字
9年(FY2022のみマイナス)
連続増配
8年
PER8.7倍・PBR0.83倍はバリュー投資の観点で明確に「割安圏」。配当利回り4%超・配当性向33%台・8年連続増配という株主還元も充実。スクリーニング基準で唯一クリアできない点は「営業利益率3.1%(基準10%以上)」と「自己資本比率47.1%(基準50%以上)」だが、いずれも化学品商社の業種構造によるものであり、加味すれば全体評価は高い。
気になるポイント
- 営業利益率が構造的に低い。FY2025は3.1%で、スクリーニング基準(10%以上)を大きく下回る。ただし化学品専門商社の業種特性であり、同業他社と比較すると標準的な水準
- 自己資本比率が基準未満。FY2025の47.1%はスクリーニング基準(50%以上)をわずかに下回る。商社の資本構造上、完全クリアは難しい面がある
- 化学品市況・景気への感応度。FY2022はコモディティ価格高騰でEPS急上昇、翌FY2023は反落。営業CFも唯一FY2022のみマイナスを記録。景気敏感株として業績の振れ幅がある