ライト工業
銘柄コード 1926業種 建設業市場 東証プライムサイズ 小型株
配当利回り
3.78%
2026年6月28日(FY2026有価証券報告書確定値・FY2027は会社予想・株価は2026年6月28日時点推定)
一株当たり配当金
増配率 21.8% 17年減配なし
何の会社?
- 法面(のりめん)工事・地盤改良の最大手。道路・鉄道・宅地開発などの斜面保護・崩落防止・軟弱地盤の改良を専門とするニッチトップ企業
- 1942年設立。公共インフラ・防災工事を中心に、半世紀以上にわたり受注を積み上げてきた老舗の技術系専門工事会社
- 主な事業は法面保護・地盤改良・地滑り対策の3本柱。国・地方自治体からの受注比率が高く、景気変動の影響を受けにくいストック型ビジネス
- 2026年3月期の売上高は1,392億円(前期比+14.6%)、営業利益は172億円(同+34.3%)と大幅増益。2期連続の過去最高益を更新
- 積極的な自社株買いにより、発行済み株式数を10年で26%削減(5,780万株→4,300万株)。EPS・配当の成長を株主還元面でも後押し
ディフェンシブ銘柄
魅力ポイント
- 17年間・無減配の配当実績。2010年以降、一度も配当を下げたことがない。2014年から2026年まで13年連続増配中。FY2027予想も146円でさらなる増配継続
- 防災・国土強靱化テーマの直接受益者。政府の防災インフラ投資は超党派で継続。法面保護・地盤改良は維持・修繕需要が持続的に発生する
- 2年連続で配当4割超の急増配。FY2025:70→100円(+43%)、FY2026:100→145円(+45%)。背景には積極的な自社株買いによるEPS底上げと増益による余力拡大
- ニッチゆえの参入障壁。法面工事・地盤改良は専門機械と施工ノウハウが必要。長年の実績と技術者確保が重要で、新規参入が難しい分野
株価
現在株価
3,840円
時価総額
1,649億円
株価は3,965円(2026年6月12日終値)。FY2025の大幅増配(100円)とFY2026の過去最高益発表を経て2024年から上昇が加速。10年前(2016年頃)は1,000円前後で推移していたことを考えると、長期保有者への報酬は相当なものになっている。現在のPER14.1倍は10年平均(10.4倍)を上回るが、同業他社との比較では概ね標準的な水準(推定)。
EPS(1株当たり純利益)・配当性向
EPSはFY2016の112円からFY2026の289円へと2.6倍に成長。とくに自社株買いによる株式数の圧縮(10年で26%削減)がEPS成長を後押しした点が面白い。FY2027予想は281円と小幅減だが、FY2024(168円)の落ち込みからするとまだまだ高水準。配当性向は50%台に乗りつつあり、さらなる配当余力は業績次第といえる。
売上高・営業利益率
ROE(自己資本利益率)
売上高は過去10年で932億円→1,392億円と1.5倍に拡大。FY2026の+14.6%増収は過去最大級の伸び率で、好調な公共工事受注と工事進捗の前倒しが寄与したとみられる。営業利益率は10〜12%台での推移で、FY2026の12.4%は10年間で最高水準。FY2027は売上1,380億(-0.9%)とほぼ横ばい予想のため、引き続きコスト管理が利益水準を左右する。
配当利回り推移
予想PER
13.3倍
過去10年平均: 10.8倍 / 類似企業PER: 12倍
PBR
1.79倍
自己資本比率
71.5%
営業CF黒字
10年超
連続増配
13年
配当利回り3.68%(FY2027予想146円ベース)は過去10年平均(2.93%)を上回る水準。PBR1.85倍はバリュー投資的な観点では割安とはいえないが、自社株買いによるBPS引き上げ効果と17年間無減配という信頼性を加味すれば、高配当株として引き続きウォッチしたい銘柄。FY2027の小幅減益予想がどこまで株価を押し下げるか(むしろ押し下げた局面が買い場?)が気になる。
気になるポイント
- FY2027は小幅減益予想。FY2026の急増益(営業利益+34%)の反動で、FY2027は営業利益168.5億円(-2.0%)・純利益118億円(-5.5%)の小幅減を会社予想。2年連続の好業績から一息つく局面かもしれない
- 人手不足・技術者確保。建設業全体で深刻な職人・技術者不足が続く。法面・地盤改良のような専門職種はとくに採用競争が激しく、コスト上昇リスクがある
- 公共工事依存のリスク。受注の多くが国・自治体頼み。政府の財政方針変化や予算配分の変化が業績に影響する可能性がある